FC2ブログ






ReTERA03-5 不在の動機

ペース的には安定してるけど、話の進みがどうしても遅く感じてしまう。
かといって、今の時点で掲載ペースを上げると、後が逆に苦しくなりそうな予感。
最適な解決方法は自分のペースを安定して上げることなんだろう。




「答えになりませんでしたね。困りました」
 エステルさんは眉根を下げるが、基本的に笑顔なのであまり深刻には見えない。
「そうね……それなら逆にこう考えてみません? もし、尚也君がフォースメイルに乗らないで戦うのを放棄したとしたら?」
「ええっ?」
 それはちょっと魅力的だとは思ったけど、あまり洒落になってない気がする。いやまあ、あくまで仮定の話だけどさ。
「僕がフォースメイルに乗らなかったら……」
 まず、誰かが代わりに乗って戦うんだろう。それは誰が?
 僕が操縦者として未熟なのはよく分かってる……でも、代わりっているのか? いや、いくらなんでも誰かいるはずだろ。その人が僕より戦える人の可能性だってある。だけど……もしも、フォースメイルを扱える人間がいなかったり、動かせても僕と大して変わらない腕前だったら?
 そもそも僕はどうなる。シンセシア女王は客人として扱うと言ってたし、本当にそうなったとして……それでいいのか? だからといって、自分の命を懸けるだけの気持ちも持ち合わせてない。
 ああ、だめだ。なんか思考が深みにはまってループしそうだ。堂々巡りってやつで、抜け道が見つけられない。
「余計、迷ってしまいましたか?」
「ええ、まあ……」
「じゃあ少し趣向を変えて今から市街に行きませんか? 私と鬼ごっこしましょう」
「はい?」
 その申し出は唐突すぎて、本当に意味が分からなかった。いや、今日はもうずっと分からないことだらけの気がしてるけどさ。
「少し体を動かしてみると、それまで解けなかった疑問がすっと解決できることもあるじゃないですか。それに私たちが身を寄せる国がどんな国か知ってみるのもいいと思いますよ」
 そう言われると、すんなり納得できた。
 確かに僕はこの国にどんな人たちが住んでいて、どんな生活をしてるのか、それをほとんど知らないままだった。

web拍手 by FC2 [ 2012/08/18 05:00 ] ReTERA | TB(-) | CM(-)