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ReTERA07-17 守護騎士と逃亡劇と暴走

いけないとは思うのだが、どうも淡々としてしまっている。






 おかしな状況だと、素直に思う。
 助けに来たはずなのに、その助けようとしている相手と一戦交えないといけないなんて、一体どうなっているのだろう。
 ガイナベルクの部隊も迎撃する必要があったとはいえ、これならやはり初めから私も近くにいたほうがよかったのかも。
 ……いえ、それも結果論に過ぎない。余計な詮索も反省も後にしよう。
 それに背景や事情はとにかく、あの機体からは無視できない何かを感じる。それは禍々しさと呼ぶのが一番近いかもしれない。クリスティーエも私と同じらしく、先ほどから落ち着きのなさに似た気配が伝わってくる。
 それにしても、あの機体はフォースメイルには見えない。先ほどの一撃を耐えたことからも、一線を画する頑丈さでもある。見た目はそうでもないのに。もしかするとエリヤの乗っていた機体のように、異世界から召喚された機体なのかもしれない。
「先に名乗っておきましょう。私はセファーナ・クラン。ロッシュアルムの守護騎士に任じられている者です。そして彼女はクリスティーエ。以後、お見知りおきを」
 正面に見据えた黒い機体に話しかける。
「返事は結構。ですが、後で話を聞かせてもらうので私の名は覚えておいてもらいましょうか」
 おそらく聞こえているはずだ。返事はまるで期待してなかったが、意外にも少女の声が聞こえてきた。
「許さない」
 いきなり物騒な発言を。黒い機体は肩で息をするように上半身を上下させながら足を踏み出す。
「わたしはガイナベルクを許さない!」
「奇遇ですね。それについては私も同感です」
「だから、お前たちをこの手で……」
「残念ですが、私はガイナベルクではありません」
「終わらせる……何もかも、全部を!」
「……話になりませんね」
 仕方ありませんか。こうも聞く耳を持ってくれないのでは、確かに暴走だとエリヤが言うのも分かる。
 程々に機体へのダメージを蓄積させれば、停まってくれると考えるとして……かといって、手を抜いて対処できる相手でもないようだ。
「参りましょう」
 まずは当たってみる。

web拍手 by FC2 [ 2013/03/13 00:00 ] ReTERA | TB(-) | CM(-)